JLPT 基礎語彙
後ろに決まった表現が来る副詞
- 否定:~ない/~ないだろう
- 一切~ない=全然~ない → 例:病気になってから、彼はたばこを一切吸わなくなった。
- さっぱり~ない:ニュアンス:頑張ったけど~に関しては、ほとんど成果ゼロ
→ 例:お酒を飲みすぎて、昨夜のことはさっぱり覚えていない。
- 少しも/ちっとも~ない → 例:靴の汚れがとてもひどくて、洗ってもちっともきれいにならなかった。
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- そう/そんなに~ない → 例:まだ、そう疲れていないので、もう少し後で休憩しましょう。
- 大して/それほど~ない → 例:人気の映画を見に行ったが、大して面白くなかった。
- 別に/特に~ない → 例:その問題は普通の問題で、別に難しい問題じゃないよ。
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- とても~ない/できない/だめだ/無理だ=どんな方法を使ったとしても~できない
→ 例:こんなに難しい問題は、私にはとても解けません。
- なかなか~ない/できない → 例:薬を飲んでいるのに、先週引いた風邪がなかなか治らない。
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- 必ずしも~ない → 例:先生の言うことが、必ずしもすべて正しいわけではない。
- まさか~ないだろう/まい/思わなかった → 例:まさか同じクラスの山田さんと川口さんが結婚するとは思わなかった。
- めったに~ない=~の発生頻度や回数が非常に少ない
→ 例:アルバイトばかりしているらしく、彼はめったに学校に来なかった。
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II.推量:~かもしれない/だろう/らしい
- ひょっとすると/ひょっとしたら~かもしれない
ニュアンス:予想外の事態が偶然起こる時の驚きの気持ち。確信は10%以下。
→ 例:頑張っていたから、ひょっとすると彼は試験に受かるかもしれないよ。
- もしかすると/もしかしたら~かもしれない(確信は30~50%)
→ 例:元気だとは言っているけど、もしかしたら彼は病気かもしれない。
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- 恐らく~だろう/と思う/に違いない → 例:この寒さと空の様子からすると、おそらく夕方から雪になるだろう。
- どうも~らしい/ようだ → 例:例:彼の様子が変だ。どうも私に何か隠しているらしい。
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III.様子:~そうだ/ようだ
- あたかも~ようだ/ごとし → 例:田中さんは、あたかも自分が見てきたかのように、その事故の話をした。
- ちょうど~ようだ/みたいだ → 例:そのシャツの模様は、ちょうど着物の模様のような感じで、とてもきれいだった。
- まるで~ようだ/みたいだ → 例:もう十月なのに、まるで真夏のように熱い。
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IV.仮定 ~ば/たら/なら/ても~
- いくら~ても → 例:いくら勉強しても、日本語が上手にならないんですが、どうすればいいでしょう。
- たとえ/どんなに~ても → 例:たとえ親が反対しても、私は留学がしたいのだ。
- 万一/万が一 ~ば/たら/なら/ても~
「万が一」は、「滅多にないことだからと言って、油断してはならない」とリスクの高さに関し、警鐘を鳴らすときや「滅多にない、稀なこと」だと念を押すときに使います。
→ 例:万が一事故を起こして、人にけがでもさせたら、大変なことになるよ。
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V.疑問 ~か/だろう/だろうか
62) 一体~疑問詞(なぜ/誰/どこ…)~か/だろう → 例:来ると言っていたのに、彼はまだ来ない。一体いつになったら、来るんだろうか。
63) 果たして/結果として~か/だろうか
→ 例:彼は必ず返すと言うが、果たして彼を信じてお金を貸しても大丈夫だろうか。
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- まとめて覚えたい副詞.その他の副詞
- 意味の近い副詞
64) いよいよ:ニュアンス:待ち望んでいたことがやっと実現.成立する様子
→ 例:明日からいよいよ入学試験が始まる。
65) とうとう:ニュアンス:ある物事が最終的に実現した、もしくは最後まで実現せずに終わる様子 → 例:けんかばかりしていた二人はとうとう離婚した。
66) ついに:ニュアンス:長い時間を要して最終的な結果に至ったり、最後まで実現せずに終わる様子 → 例:彼らはついに自分たちの会社を作った。
67) ようやく:ニュアンス:長く望んでいた物事が、最終的に実現したり、だんだんとある状態に至る様子。 → 例:けがも治り、ようやく歩けるようになった。
68) 結局=最終的には → 例:随分悩んだようだったが、結局彼はその服を買わなかった。
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69) うっかり:意味:悪気はなく、ただぼんやりして、注意が行き届かない様子。
→ 例:帰るとき、うっかり人の傘を持って帰ってしまった。
70) 思わず:意味:そうしようと思ったわけではないのに/無意識に
→ 例:足を踏まれて、思わず叫んでしまった。
71) つい:意味:そのつもりがないのに、してしまう様子。
→ 例:禁煙中なのに、ついたばこを吸ってしまった。
72) ふと:意味:ちょっとしたことを、何気なく突然する様子。
→ 例:ふと時計を見ると、もう一時になっていた。
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73) 案外:ニュアンス:実情が想像や常識を少し超えた程度だった。
→ 例:人気の店だったが、案外料理はまずかった。
74) 意外(に/と):ニュアンス:予想と違っていただけではなく、予想もしていなかった事態/驚きの感情 → 例:難しいかと思っていたが、テストは意外に易しかった。
75) 思いのほか:ニュアンス:「案外」よりも、「もっと、想像以上に」物事が大きくなる様子。
→ 例:その靴の値段は思いのほか高かった。
76) 結構:ニュアンス:完全ではないが、それなりに十分である様子
→ 例:私って、こう見えて結構料理が得意なんですよ。
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77) 一応:ニュアンス:十分とは言えないが、最低条件を満たしている様子
→ 例:時間はかかったが、一応料理が完成した。
78) とりあえず:ニュアンス:最終段階の手前で、臨時の措置としてそれを行う
→ 例:ひどい熱だから、とりあえず病院に行ったら?
79) やむをえず:意味:「仕方なく」「どうしようもなく」
ニュアンス:本当はやりたくないが、どうしようもない事情により、仕方なくやっている状況
→ 例:電車が動かず、やむをえずタクシーに乗った。
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80) かえって :意味:「反対に」
ニュアンス:何かの行為を期待して行った行為が、反対の結果を招いてしまう様子
→ 例:お礼にお金を差し上げるのはかえって失礼だ。
81) まして
「Aまして、B」の意味:Aだけでも大変なのに、Bはもっと大変だからできない。Aができないんだから、Bもできないのは、当たり前でしょう。
→ 例:彼にできないんだ。まして私にできるはずがない。
82) むしろ → 例:彼は大きな会社よりむしろ小さな会社に入りたい。
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83) わざと=故意に/恣意的に → 例:彼はわざと私の話が聞こえないふりをした。
84) わざわざ:ニュアンス:普通なら、それをしないでいい、またはそこまではしない状況なのに、格別の意図で、それをする
→ 例:先生がわざわざお見舞いに来てくださった。
85) せっかく=努力.厚意が無駄になることを残念がる
→ 例:せっかく作った料理が冷たくなってしまった。
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86) たった:ニュアンス:「これだけしかない」と少なさを強調する働きがあり、モノの少なさに対する主観的な評価や感情を伴っているところが「わずか」と異なります。
→ 例:彼女はたった一人でその仕事をやってしまった。
87) ほんの:ニュアンス:次にくる言葉が取るに足りないものであることを表します。
→ 例:油をほんの少し(本当に少し)入れてください。
88) わずか(に) :ニュアンス:事実として、「数量や程度がほとんどないに等しい」「かろうじてある状態」を指します。
→ 例:わずか半年で日本語が話せるようになった。
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89) およそ:ニュアンス:「約」という意味合いが強い
→ 例:この化石はおよそ十万年前のものです。
90) ほぼ:ニュアンス:「ほとんど」「全体に近い量」という意味合いが強い
→ 例:今日の仕事はほぼ終わった。
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91) せいぜい:ニュアンス:できるだけ多く見積もっても、その程度である様子
→ 例:歩いても、せいぜい十分で駅に着きますよ。
92) せめて:ニュアンス:十分ではないが。少なくとも。
→ 例:一か月にせめて十万円は収入が欲しい。
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93) どうせ:ニュアンス:経過がどうであろうと、結果は明らかだと認める気持ち。
→ 例:あいつは時間を守らないから、どうせまた遅刻するよ。
94) 決まって=「いつも」「必ず」 → 例:彼女は決まって、朝八時半に会社に来る。
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95) 早速:ニュアンス:すぐに/早い段階で取り掛かる
→ 例:新しく開店したスーパーに早速行ってみた。
96) 至急:ニュアンス:急がなければ不都合が起こる
→ 例:お父さんが倒れたので、至急連絡をください。
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97) いきなり:ニュアンス:動作の開始から、ある出来事が起こるまでの時間が短くて、ビックリした→ 例:母親の顔を見ると、彼女はいきなり泣き出した。
98) 突如:意味は「突然」。ニュアンスは「予想外」 → 例:止まっていた電車が突如動き出した。
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99) 次第に:「意味」は「順序に従って、物事を行っていく、進行していく状況のこと」で、つまり「あらかじめ決まっている、予想されている順序により、物事が進んでいく状況」を表します。
→ 例:彼の病状は次第に悪化していった。
100) 徐々に:「意味」は「物事が緩やかに変化していく状況のこと」で、つまり、「物事の変化がみられるケースで、その状況が少しずつ起きていく状況」を示します。
→ 例:タバコの値段が徐々に引き上げられた。
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